2007年12月アーカイブ
基本的に無線式のマウスは有線式に比べて、あまりゲームには向いていません。
まず1つめの理由は、有線に比べると低い信頼性。プロトコル上の工夫で多少のノイズが混入しても操作にはほとんど影響しないようになってはいますが、それでも有線に比べると遥かにノイズ耐性が低いです。また、目に見えない電波を使用しているので、問題があっても分かり辛く、原因の特定が難しくなっています。
2つめは、バッテリを内蔵することによる重量の増加。例えばMicrosoftのComfort Optical Mouse 1000とWireless Optical Mouse 2000は同じマウスの有線/無線バリエーションと言える関係ですが、データシート上のスペックは有線版が119g、無線版が電池混みで131gとなっています。有線版はケーブル込みの重量でケーブルが40g程度なので(MS製の別のマウスがそのくらい)、マウス本体は80~90g程度だと思います。
3つめの理由として、省電力モードがあります。無縁式のマウスはバッテリを長持ちさせるために、マウスが動いていないと判断すると自動的に省電力モードに移行します。この省電力モードからの復帰時に、僅かですが操作がモタつき、相手と目が合った次の瞬間には死んでいるようなシビアなゲームでは命取りになってしまいます。(参考リンク)
ロジクール(Logitech)からゲーマー向け無線式マウスのG7 Laser Cordless Mouseが出ていましたが、既に生産が終了しています。このG7では専用バッテリによる軽量化(単3電池2本が約50gなのに対して専用バッテリは18g)、ゲーム中は省電力モードにならない等の工夫で、通常の無線式のマウスが持つ欠点を克服しています。ただし、その代償としてバッテリのもちが非常に悪く、1日もたないようです。現在、ロジクールから新たなゲーミンググレードの無線式マウスは発売されていませんし、他社からも似たようなものは出ていないので、シビアなゲームに使える無線式マウスは無い状態です。
有線式マウスの線がわずらわしいという人は、コードホルダを試してみるといいでしょう。単なるコードを挟める錘だったり、バネで空中で支持する物など色々な種類があります。空中で支持するタイプでも、重量のある物がお勧めです。マウスパッドを挟んで固定するタイプは避けた方がいいでしょう。
光学式マウスに限った話ではありませんが、最近のWindowsにはマウスの加速度と呼ばれる設定があります。
これはマウスをゆっくり動かしたときはカーソルの動きが遅くなり(dpiが下がる)、素早く動かすと速くなる(dpiが上がる)機能です。これはデフォルトでONになっているので、ほとんどの人が知らずに使っていると思います。
この機能は[コントロールパネル]-[マウス]-[ポインタオプション]にある「ポインタの精度を高める(E)」というチェックボックスで設定します。ここにチェックが入っていると加速度が有効で、チェックが外れていると無効になります。
この加速度はマウスでFPSのように正確な照準が必要なゲームをする場合は、無い方が良いと言われています。加速度無しの場合はマウスを右に3cm動かしてから左に3cm動かすと元の位置に戻りますが、加速度有りの場合は動かす速度によってマウスの報告する移動量が変化するので、全く同じ速度で動かさない限り(事実上不可能)元の位置には戻りません。これが精密な照準を妨げる要因となります。もっとも、慣れの問題で、加速度有りで慣れていれば大丈夫という話もありますが。
また、マウスで絵や文字を描く場合には、絶対に無い方がいいです。加速度有りと無しで平仮名の「あ」をゆっくり書いてみると、次のようになります。
これはわざと下手に演技しているわけではなく、全く同じように書いたつもりです。加速度有りだと緩やかな曲線を描こうとしてもXY軸に沿った直線になりがちで、綺麗な曲線が描けません。特にゆっくり動かしたときは、マウスの動きとカーソルの動きが一致せずに、気持ち悪い動きをします。
普通にブラウザ等を使うときは、慣れの問題もあると思いますが、加速度があった方が楽だと思います。ゲームをしたり絵を描くときは無い方がいいでしょう。
ただし、加速度を無効にすると全体的にカーソルの動きが遅くなり、400dpiのマウスだと遅すぎて使いにくくなると思います。マウスのプロパティでカーソルの動きを速くすると1ピクセル単位の操作ができなくなってしまうので、加速度を無効にする場合は800dpi以上のマウスを使った方がいいです。
マウスを動かせるスペースには限りがありますし、腕の長さも無限ではないので、操作範囲から外に出そうになったら一度持ち上げてマウスの位置を戻す必要があります。マウスカーソルのように画面端という壁が存在する場合は、マウスを持ち上げずにそこにぶつけて戻すという人もいるようですが、物体の回転をマウスで操作するような場合は壁がないのでそうも行きません。
ボールマウスは、マウスの中でボールが転がることで移動を検出しているので、マウスを持ち上げて中のボールが操作面から離れると、マウスを動かしてもカーソルは動かなくなります。
一方、光学式マウスでは、もともとイメージセンサが操作面に接触していません。イメージセンサで操作面のテクスチャを読み取れる範囲ならば、マウスを持ち上げてもカーソルが動いてしまいます。そのため、マウスの位置をリセットしようと持ち上げても、マウスが反応してしまうことがあります。
マウスを持ち上げてカーソルが動かなくなる距離を、リフトオフディスタンスと言います。リフトオフディスタンスが短いマウスほど少し持ち上げるだけで済み、良いマウスだと言えます。ただし、この値がマウスメーカーから公表されていることは稀で、ゲーマー向け情報サイトのレビューでも見ないと書いてありません。
また、マウスが反応する範囲で高さを上下させてみると、大抵のマウスはカーソルが上下に動くと思います。リフトオフディスタンスが短いと、この上下のブレも少なくなります。
アス比固定拡大ツールを更新しました。
DX8用、DX9用どちらも同じ変更で、変わった点は2つあります。
1つは強制遅延キャンセル時にトリプルバッファも無効にして、強制的にダブルバッファにするようにしました。ただし、ドライバで強制トリプルバッファにしている場合には効果がありません。
もう1つは、アスペクト比を任意に設定可能にしました。以前のバージョンでは、PCのモニタはスクエアピクセルで、元のプログラムは4:3であることを想定していましたが、自由な比率に変更できるようになりました。
アスペクト比を固定したまま画面を拡大するツール for DirectX8(仮)
アスペクト比を固定したまま画面を拡大するツール for DirectX9(仮)
また、DX9用のシェーダに、特殊効果シェーダを追加しました。画面に特殊効果をかけて、普段とは違った気分を味わうことができます。用意したのはモノクロとセピア調の2つです。モノクロシェーダは、完全モノクロとカラーの間で調節ができ、中間の設定にすると色あせた感じを楽しめます。
光学式マウスはボタンの数やホイールの種類以外に、センサの性能が公開されていることが多いです。今回はその数字の説明です。
- dpi
マウスを1インチ移動させたときに、何カウント分の信号を発生させるかの値です。数字が大きいほどカーソルの動きが早くなります。
カーソルのスピードはOSの設定から変更できますが、遅いマウスを補正で速くすると1ピクセル単位の操作ができなくなってしまいます。
マウスの1カウントがそのままスクリーンのドットに対応するわけではないので、dpiという単位は不適切で、cpi(counts per inch)を使うべきという意見もあります。
400~800dpi程度が一般的で、レーザーマウスでは3200dpiという製品もあります。必ずしも値が大きいほど良いわけではありません。普通は800dpiもあれば十分でしょう。
- fps
光学式マウスは操作面を一定間隔で撮影して、それらの画像を比較することで移動量を検出しています。画像比較で移動を検出するには、1つ前に撮影した画像と重なっている領域がなければいけません。マウスの移動速度が速過ぎると、画像の重複領域が無くなってしまい、移動を検出できなくなってしまいます。
1秒間に何回イメージを取得するかを表すのがfpsです。この値が大きいほどカーソルの追従性が良くなり、素早くマウスを動かしてもカーソルの動きがおかしくなりません。
現在売られているマウスでは2000~10000fpsの物があります。
- レポートレート(Hz)
マウスの状態を取得する頻度を表す数値です。
USB接続の入力機器は、USB1.1のLow Speedモードでインタラプト転送を使用するのが一般的です。このインタラプト転送では1~255msに1回、最大8バイトのデータを転送することができます。一般的なUSBマウスではこの間隔が8msになっており、125Hzとなります。
この間隔は操作遅延と、カーソルの追従性に影響します。
125Hzのマウスでは、ボタンを押したりマウスを動かしてからその情報がPCに伝わるまでに、ワーストケースで8msの遅延が発生します。
また、マウスの移動量は8bit値が使われるのが普通で、8bit値の最大値127*125Hz=15875が1秒間に通信できる最大のカウント数となります。800dpiのマウスの場合、15875÷800≒20となり1秒間に20インチ動かす速度が、そのマウスのプロトコル上の限界速度になります。
dpiが高いレーザーマウスでは、カーソルの追従性はセンサ性能よりも、こちらがネックになっている場合があります。
マウスでゲームをしなければ、これらの数値はそれほど意識する必要は無いです。今売られている最低ランクのマウスでも、ブラウザの操作をする分には全く問題のないレベルです。一番最初に出たマイクロソフトの最高峰のマウスよりも、今のマウスの方がセンサの性能は上がっています。
かつてはマウスといえば中にボールが入っていて、それを転がすことで移動を検出していましたが、マイクロソフトが現在の方式の光学式マウスを発明してから、ほとんどのマウスが光学式になりました。
光学式マウスが移動を検出する原理は、マウスに搭載されたイメージセンサで1秒間に数千回ものスピードで操作面の写真を撮影し、その画像を比較することで移動量を求めています。
このマウスに搭載されているイメージセンサは、デジカメに使われている数百万画素の物と比べると非常に小さいもので、16*16や22*22程度の画素数しかありません。
光学式マウスに必要な機能はイメージセンサも含めて1チップに集積されていて、イメージの撮影・移動量の検出・ボールマウスと互換性のある信号の出力までを全て専用チップ内で処理してしまうので、部品点数も少なく低コストでマウスが作れます。
ちなみに、イメージセンサの画像をそのまま取得する機能を備えた物もあり、それを利用して光学式マウスでライントレーサを作ってしまった人もいますw
光学式マウス用のイメージセンサはAvago Technologiesが有名ですが、元々この会社はHP(ヒューレットパッカード)から独立したAgilent Technologiesの半導体部門です。HPがPC部門(現HP)と測定器部門(現Agilent)に分かれ、Agilentの中の半導体部門がAvagoとして独立しました。Avagoという会社ができたのはつい最近のことですが、中身はポッと出のベンチャー企業ではなく歴史の長い会社です。
私は最近までパナカスタムというコントロールボックス(アーケードゲーム基板を家で遊ぶための機械)をPCに接続し、それをゲームの操作に使っていました。パナカスタムは筐体が鉄で出来ていて非常に頑丈で、重量も5kgあり、ゲームコントローラとしてはかなり優秀でしたが、さすがにデカすぎて邪魔に感じるようになってきたので、先日ヤフオクで売ってしまいました。
この頃は昔ほどアーケードスティックを使うようなゲームはプレイしていませんが、シューティングゲームや格闘ゲームを遊ぶときは、スティックタイプのコントローラが欲しいので、パナカスタムの代わりになる物を選定中です。
現在の候補は次のようになっています。
セガのPS3用コントローラですが、USB接続なのでPCでも使えます。レバーもボタンも業務用の物なので、ゲーセンと全く同じ感触です。PCではレバーがハットスイッチとして認識されるので、古いゲームを遊ぶ際には注意が必要です。発売当初あった不具合は、現在新品で売られている物は修正されています。
ホリのPS3用コントローラですが、USB接続なのでPCでも使えます。スティックはゲーセンと同じ物ですが、ボタンがホリの物で質がイマイチのようです。連射機能付き。スティックはハットスイッチとアナログレバーのどちらにも設定できます。AmazonのレビューにPS2用のゲームで使えないとありますが、最近PS3のファームウェアが更新され、今ではPS2用のゲームでも使用できるようになったそうです。
今のところRAP3に心が動いています。ボタンの品質は、自分で業務用の物に交換してしまえば問題ありませんし。ただ、そうなると価格がかなり高くなりますが。
また、アーケードスティックではなくゲームパッドですが、ロジのPC用のチルストリームも興味があります。既にXbox360用純正有線コントローラを持っているのですが、チルストリームの方が一回り小さく、十字キーの操作性が素晴らしいみたいです。360用純正コントローラはアナログスティックでの操作はいいのですが、十字キーがイマイチだったので、十字キーをメインで使うゲーム用に1つ欲しいです。ちなみにドライバはチルストリームでもX360Cが使えるようです。

